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今だからこそ、この本 6月22日更新
作家のバックグラウンド

書名 NO. 著者名(編者、監修) 出版元 価格
花失せては面白からず(文庫版) 00036 城山三郎 株式会社角川書店 400円+税
発行日 書評者名 評価 掲載日
1999年1月25日 初刷 加茂 ★★★★ 2001年3月24日
書評リンク:2件
●2001年3月24日現在、2件。中村達也氏が新聞その他の自身の書評をまとめた『読む―時代の風景342冊』(TBSブリタニカ、1992年刊行)に見ることができる。●サイトでは、書評リングに参加されてもいる小笠原さんの“「帰去来兮 読書録の部屋」”の2000年10月の読書録に感想文があります。しかもこのサイトでは著者別コーナーもあり、そこで城山氏の著作18作品の書評を見ることも。
副題に“山田教授の生き方・考え方”とあるように、この本は、城山氏が師事した一橋大学の山田雄三教授を「自分の価値観を形成してくるのに欠かせなかった存在」として語ることで、城山氏、自らの創作の原点や姿勢を浮き彫りにさせる作品といっていい。また、同時代の経済学の周辺や時代の雰囲気といったものを嗅ぎ取るのにも最適な読み物となっている。60年安保、学生運動からのこうした視点での作品がもっと書かれていいと思えるのに、こうした作品が著者の肉声に近い形でまとめられることは案外少なく、残念に思うのは、その後の世代に属する私たち世代には多い。この本自体は、氏69歳の作品となる。やはり、人間このぐらいの年齢になると自分の決算とでもいえるものをまとめる気になるのかもしれない。もちろん、この本は師への追悼の意味もあり。時期をそうした時間軸で見るのだけでは不十分なことは明らかだが・・・。 作家コーナー情報:■サイト“城山三郎と芥川賞著目一覧”が城山三郎については詳しい。■師である山田雄三教授の著作を読みたい方向きには、『価値多元時代と経済学』(岩波書店、1994年刊行)がお勧め。また、山田教授自体は、福田徳三教授に師事した。
著者略歴:1927年名古屋市生まれ。一橋大学卒。1957年、『輸出』で文学界新人賞を受賞後、本格的な文筆生活に入る。'58年、『総会屋錦城』で直木賞を受賞。その後、組織とそこに生きる人間の問題を深く追及した話題作を次々と発表。日本の経済小説の先駆者といわれる。著作:『辛酸』、『小説日本銀行』、『鼠ー鈴木商店焼打ち事件』、『価格破壊』、『雄気堂々』、『落日燃ゆ』、『黄金の日々』、『花失せては面白からず』他多数。翻訳書には、『ビジネスマンの父より息子への30の手紙』(キングスレイ・ウォード著)などがある。

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